今月の主題 知っておきたいリハビリテーションの技術
グラフ
片麻痺のための装具
渡辺 英夫
1
1熊本大整形外科
pp.1106-1108
発行日 1976年8月10日
Published Date 1976/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206698
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下肢装具にしでも上肢装具にしても,片麻痺用として定まったものはないので,1症例ごとに筋力,関節可動域,筋痙縮の程度,筋短縮の有無を検査し,さらに知覚障害や失行症などの有無も確かめて,よく検討のうえ処方し製作することが大切である.
長下肢装具(図1)の適応は,膝伸展筋力が弱いというだけでなく,膝関節屈曲拘縮や種々の不安定膝を合併した場合に用いるが,一般に脳卒中患者では長下肢装具を自分で着脱できるものは稀であり,重量も重く,さらに.前足部が床面にひっかかりやすく,転倒の危険もあるなどの理由で長期間装着を続ける例は少ない、膝伸筋の筋力低下などで一時期これを用いる場合は,将来,短下肢装具に変更できるように最初から配慮しておくことが必要である.
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