洋書紹介
—R. H. Salter 著—Common Medical Emergencies A Guide for Junior Physicians, 2nd Ed.
宮川 隆
1
1済生会新潟総合病院内科
pp.466
発行日 1976年4月10日
Published Date 1976/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206500
- 有料閲覧
- 文献概要
研修医向けの救急入門書
内科研修を行うさいには,経過の緩慢な疾患ばかりでなく,急激に進行し,内科的あるいは外科的処置を必要とする救急疾患の診療に習熟しなければならない.このような患者の救命には一刻を争うので,あらかじめ救急処置を要する疾患について勉強しておくとともに,診療の手引きとして座右に備えておく書物が必要である.
本書は16章から成り,1)心筋硬塞,2)心拍停止,3)急性左心不全,4)深部静脈血栓症,5)肺塞栓症,6)自然気胸,7)気管支喘息,8)慢性気管支炎の急性感染による増悪,9)くも膜下出血,10)脳卒中(脳出血と脳硬塞),11)一時的無意識(失神,低血糖,てんかんなど),12)初老者の突然の錯乱,13)急性中毒(バルビツール酸中毒,ベンゾジアゼピン,サリチル酸中毒,および三環式抗うつ病薬),14)急性胃腸出血(食道静脈瘤出血を含む),15)糖尿病性ケトアシドーシス(高滲透圧性非ケトン性糖尿病昏睡を含む),および 16)低血糖の項目について,おのおの,原因,臨床症状,診断(鑑別診断),合併症および治療について,わかりやすく,実際の診療に役立つよう書かれた160頁ほどの小冊子である.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.