今月の主題 腎不全の病態と治療
腎不全の成因
糸球体腎炎の病型と予後
三條 貞三
1
1東京逓信病院循環器科
pp.458-459
発行日 1976年4月10日
Published Date 1976/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206496
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現在まで糸球体腎炎の病型は病因,組織病変,臨床像などから分類が試みられてきたが,いずれも予後を推定するに十分なものではない.これら分類法の中で,組織病変は,その多彩な成因や症状にもかかわらず,しばしば組織病変特有の経過をとり,数年後の組織像でも幾分硬化病巣の増加する以外,ほとんど変わらない1,2).このことから,組織像に基づく腎炎の分類が最も重視されてきている.とくに光顕像以外,電子顕微鏡や螢光抗体法の適用によって組織分類も細分化され,予後との関係も一層明らかになってきている.
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