今月の主題 SLE—成因から治療まで
SLEの診断
特殊検査—補体
近藤 元治
1
1京府医大第3内科
pp.1934-1935
発行日 1975年12月10日
Published Date 1975/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206335
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補体(complement)は,血中にnon-activated formとして存在し,抗原抗体反応,菌体あるいは種々の酵素反応により活性化され,細胞障害,細胞機能賦活,血管透過性亢進,白血球遊走などの多彩な生物学的活性を示し,疾病の成立ならびに生体防衛機構に不可欠な存在である.したがって,血中補体成分の変動,病変臓器への補体成分沈着などが,臨床的に重要な情報を提供することが知られている.
Systemic lupus erythematosus(SLE)において,患者血清補体価に低下がみられ,steroid療法により正常化することは,Vaughan1)以来数多く報告され,本症の診断あるいは経過観察に,補体の検討は省くことができない.
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