今月の主題 肺癌—その理解と対処のために
X線診断
気管支造影像
長浜 文雄
1,2
,
山本 征司
2
1国立札幌病院
2北海道がんセンター,呼吸器科
pp.1764-1770
発行日 1975年11月10日
Published Date 1975/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206288
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はじめに
造影方法にとくに欠陥がなければ,気管支造影像は腫瘤の気管支分枝図上の発生部位,大きさ,気管支壁の表在性および深部性浸潤の拡がりなどを,さらにはまたその組織型までも推測させ,ひいてはその予後や治療法に対する有力な手がかりを与えてくれる。したがって,肺癌の診断と治療上で胸部X線写真(平面,断層),気管支鏡所見,喀痰および気管支擦過細胞診や生検所見などとともに欠かすことのできない検査法といえる.
気管支造影法には,経皮的気管支穿刺法1),気管内カテーテル法があるが,筆者らはもっぱら後者による選択的造影法を実施している.
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