今月の主題 肺癌—その理解と対処のために
肺癌の分類
臨床病期分類
本間 日臣
1
1順大呼吸器内科
pp.1748-1749
発行日 1975年11月10日
Published Date 1975/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206282
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日本肺癌学会の臨床病期分類は,5年におよぶ臨床病期分類委員会(北本 治委員長)の検討を経て草案が作成され,1967年以降,日本肺癌学会臨床病期分類として,わが国においてはひろく利用されている,肺癌は,その多種多様性のゆえに分類作成上大きな困難があったが,委員各位の努力により,簡単かつ便利で理解されやすいものができ,しかも手術適応の可否および予後判定の参考となり得るという目的を充たしていることから,未だ改訂の声をきかず,広く活用されているものと思われる.事実,本分類と組織型分類および腺癌については,原発巣の大きさを考慮に入れるならば,かなり的確な手術適応,術式,あるいは予後の判定が可能である.
この分類が有用であることは,目下日米両国の協同作業で作成されつつあるTNM分類によるstagingが,日本の臨床病期分類とほとんど同じものになりつつあるということが裏書きしている.以下,同分類を簡単に解説する.
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