診断基準とその使い方
骨髄増殖症候群に属する疾患の相互関係
山口 潜
1
1虎の門病院・血液科
pp.1708-1710
発行日 1975年10月10日
Published Date 1975/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206271
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はじめに
Dameshek, W.1)は,骨髄ないし髄外造血巣に原発する原因不明の増殖性病変を骨髄増殖症候群(myeloproliferative syndromeまたはdisorder)として一括し,これを表のように慢性型と急性型に分類した.
急性骨髄増殖症候群のうち,急性骨髄性白血病以外の疾患は稀で,鑑別に困難を感ずることは少ない2)が,慢性骨髄増殖症候群では,疾患相互に密接な関連性があり,とくに,骨髄線維症(以下MFと省略)と慢性骨髄性白血病(以下CMLと省略)の関係は極めて近縁と考えられる.また,Bouroncle, B. A. ら3)は,真性多血症として経過を観察していた300例のうち10例が,5ないし13年の経過中にMFに移行したという.一方,血小板血症以外の慢性骨髄増殖症候群でも血小板数の著明な増加をみることがあるが,数的・形態学的に著変がなくても血小板の機能的異常が証明される例が多い4).
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