特集 血液疾患ブラッシュアップ
【専門医からのフォローアップ依頼を受ける場合】
骨髄増殖性腫瘍(慢性骨髄増殖性疾患)
越田 全彦
1
1洛和会音羽病院総合診療科
キーワード:
骨髄増殖性腫瘍
,
慢性骨髄性白血病
,
真性多血症
,
本態性血小板血症
,
原発性骨髄線維症
,
BCR-ABL融合遺伝子
,
チロシンキナーゼ阻害薬
,
JAK2変異
,
瀉血
,
ハイドロキシウレア
Keyword:
骨髄増殖性腫瘍
,
慢性骨髄性白血病
,
真性多血症
,
本態性血小板血症
,
原発性骨髄線維症
,
BCR-ABL融合遺伝子
,
チロシンキナーゼ阻害薬
,
JAK2変異
,
瀉血
,
ハイドロキシウレア
pp.224-227
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102778
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Case
健康診断で赤血球増加を指摘された50代男性
患者:56歳男性,会社役員.既往歴は高血圧のみで降圧薬を内服している.機会飲酒,喫煙は30本/日×35年.
現病歴:健康診断で赤血球増加を指摘されたため受診.自覚症状はなく赤ら顔.脾臓を左肋骨弓下に1横指触知.WBC 9,200/μl,分画異常なし,RBC 650×104/μl,Hb 18.0g/dl,Ht 59%,Plt 28×104/μl.血清エリスロポエチン値はやや低値.精査の結果,二次性多血症は否定的であったため禁煙を含めた生活指導のみで経過をみていた.2カ月後にHb 18.9g/dlまで増加.骨髄検査にてJAK2遺伝子異常を認めたため真性多血症と診断された.少量アスピリンを開始し同時に瀉血を繰り返した.週1回400mlの瀉血によりHb値を15g/dl程度に維持できるようになった.患者の希望により近くの医院に紹介となった.
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