内科専門医を志す人に・私のプロトコール
VI.循環器
西崎 統
1
1聖路加国際病院・内科
pp.1112-1113
発行日 1975年6月10日
Published Date 1975/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206096
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プロトコールの診断は正確に
内科臨床研修中には各分野のいろいろな内科疾患を取り扱い,そして各症例についてのプロトコールを書かねばならない,その際,正確に診断を記載する習慣を身につけておくことは極めて大切である.その診断について,まず病歴,診察および諸検査によって容易に確定診断のつけられる場合は問題はない.しかし,確定診断に及ぶまでに経過中いろいろな検査がなされ,また先輩,専門家とのディスカッションも行われたにもかかわらず,さて診断名を書くだんになって戸惑う場合が決して少なくない.なかでも,とくに慢性疾患,難病といわれている疾患,その他特殊な疾患などが多いように思われる.確かに,概念ははっきりしていても,その概念にあてはまるかどうかという診断基準のはっきりしないこともある.
従来,一部の疾患では,米国や国際的な研究委員会で定められた診断基準が用いられているが,最近では,学会,研究班,専門委員会などで診断上の基準を定めた場合も多くなってきている.
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