How about…?
医師と患者の間
高階 経和
1,2,3
1神戸大学
2高階クリニック
3淀川キリスト教病院
pp.1009-1011
発行日 1975年5月10日
Published Date 1975/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206068
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●患者さんが気楽に話しができ,安心して何でもう ちあけたり相談できるようにするには,どうした らよいですか? また実際どのようなことに気を 配っていますか?
そうですね.これは一番大切な問題だとおもいます.一般に,TPOという言葉がありますが,これはなにも服装の時にだけ使う言葉ではないと思うのです.というのは,患者さんが先生に話をする場合,いきなり先生に「わたしは,どこが腫れています」といった表現はとらないと思います.やはり患者さんが,先生に話をするためには,『タイミング』(T)があるわけです.そして,一体どこで話をするかということになると,先生と患者さんが,病院の廊下を歩きながら話をするということは,まずないわけですね.これもやはり落着いた診察室で,先生と患者さんが何でも話ができるという『場所』(P)が必要なのです.それに,患者さんも先生もやはり人間である以上感情に左右されがちです.ですから,どういった『機会』(O)に先生と話をすればよいかということを絶えず患者さんが考えているのだということを忘れてはなりません.
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