今月の主題 肝硬変—今日の視点
肝硬変をどう扱うか
消化管出血の治療—内科の立場から
奥田 邦雄
1
,
小藤田 和郎
1
1千葉大第1内科
pp.885-887
発行日 1974年7月10日
Published Date 1974/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205489
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はじめに
消化管出血の中ではとくに食道静脈瘤の出血が問題である.
食道静脈瘤破裂による出血は,上部消化管出血の2〜4%を占めるといわれるが1),肝硬変症においては,その頻度もはるかに多く,致命率も極めて高い.またそれが直接死因とならない場合でも肝不全を誘発し,予後を著しく悪化させるので,救急ないし待期対策はもちろん,予防対策,ことに予後の見通しとそれによる手術適応の判定が重要である.以下,とくに危険な食道静脈瘤破裂による出血の対策を中心に述べる.
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