今月の主題 最近の老人病—臨床とその特異性
グラフ
老人専門の総合病院,東京都立養育院付属病院を訪ねて
編集部
pp.2111-2115
発行日 1973年12月10日
Published Date 1973/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205236
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池袋から車で10分,東上線大山駅近く.住宅街や工場の群がる板橋地区の一画に鉄筋11階建ての真新しい近代建築がひときわ街を往く人の目を奪う.これが昨年新築成ったばかりの都立養育院付属病院であるが,この病院の歴史は意外に古い.
明治維新後の市民の不安と混乱の中で、当時の東京府が,本郷に市内の浮浪者や貧困者を収容する臨時収容所を設けたのがその発端であるという.その後,所在地も転々と変わり,行旅病人,棄児,不具者などの保護をはじめ,癩・結核患者の収容治療等々,さまざまな事業を行なってきた.現在の地に移転したのが大正12年という.
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