グラフ
老人病院の開設と明日の医療—東京都養育院付属病院をたずねて
pp.13-17
発行日 1973年2月1日
Published Date 1973/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204902
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東京・池袋から私鉄で5分,大山駅で降りてすぐに白い11階の建物が目にはいる.東京都養育院付属病院である.通称を老人病院という.患者対象を65歳以上に限っているのである.
1000万都市東京でこの病院ほどに注目されながら建てられた病院はない.都内に2万を超すといわれる寝たきり老人がいるという社会的背景と老人医療の無料化に先鞭をつけた都政の方向,および成人病を中心とした老年医学の深まりの3つがこの専門病院の開設をうながしたといってよい.健康と医療に対する社会的関心の高まりがこの病院を建てたと言いかえてもよかろう.都養育院も明治5年の創立であるから昭和47年6月のオープンは100年の歴史の上にさらに飛躍を期すことにもつながっていたわけである.
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