特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
IV 肝・胆・膵
3.中毒性肝障害の治療
薬物肝障害・治療のコツ
山本 祐夫
1
1大阪市大第3内科
pp.1708-1709
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205070
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起因薬剤の除去
中毒性肝障害は毒物あるいは医薬品の服用によって生じた肝障害をいう.医薬品に起因する肝障害はdrug induced liver injury薬物または薬剤性肝障害と呼ばれる.
医薬品に起因する肝障害の治療においてまず第1に重要なことは,できるだけ速やかに起因薬剤の投与を中止することである.患者は基礎疾患を有し,その治療の目的で投薬を受けているのが普通なので,主治医の注意が基礎疾患にのみ向けられ,発熱,発疹,皮膚掻痒感という薬剤性肝障害の重要な症状が出現していても,なお投薬を続け黄疸の出現により漸く薬剤性肝障害を疑う場合は,決してまれでない.
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