特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
I 循環器・高血圧
6.主として右心不全の原因となる心臓病の治療
肺性心の治療
前田 如矢
1
1阪市大・第1内科
pp.1566-1567
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205007
- 有料閲覧
- 文献概要
肺性心は肺あるいは肺血管床の病変に基因する心疾患であり,経過により急性,亜急性,慢性にわけられるが,たんに肺性心という場合は慢性のものを意味することが多い.肺循環障害,右室肥大,さらに右心不全へと進展していく機序の基礎には非可逆性の肺の器質的変化があるので,治療も心肺両面の対策が必要であり,治療方針をきめるためには病態異常を把握するための機能的診断が必要となる.
本稿では,慢性肺性心の基礎疾患による呼吸不全対策については基本原則を列記するにとどめ,心不全対策を中心として問題点のいくつかを述べることにする.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.