今月の主題 膵疾患診断法
特殊検査法の意義と限界
低緊張性十二指腸造影法
中沢 三郎
1
1名大・第2内科
pp.1251-1254
発行日 1973年10月10日
Published Date 1973/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204920
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適応
低緊張性十二指腸造影法(HDG)は十二指腸を低緊張の状態にして可能な限り十二指腸の運動を抑制して検査を行ない,X線像に現われる形態的変化を認識するものである.得られたX線像は十二指腸の内面,すなわち粘膜面の形態をより肉眼的所見に近い状態で描写される.したがって他の消化管X線像と同様,十二指腸それ自体の変化によって惹起された諸変化のみならず,十二指腸は胃と異なり壁を構成している粘膜層,筋層などがうすいので,十二指腸壁に形態的変化をもたらす他臓器からの諸変化を促え得る.
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