今月の主題 消化管ホルモンの臨床
消化管ホルモンの生理
ガストリンの生理
石森 章
1
1東北大・山形内科
pp.565-567
発行日 1973年5月10日
Published Date 1973/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204723
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ガストリンがG細胞内において,いかに合成され,血中へ放出されるか,また血中ガストリンがいかに標的器官あるいは細胞に作用するかの詳細は未だ不明の点が多いが,ここではガストリンの血中放出をめぐって認められる生理的規制すなわち内分泌機序,およびガストリンの作用に2大別して考えることとする.ところで生体内のいわゆる内因性のガストリンは,主として胃幽門前庭部において産生されるが,かなりの部分は小腸上部においても粘膜中に分布することが認められている.しかし,腸由来のガストリンは生理学的意義がほとんど解明されておらず,不明の点が多いので,胃幽門前庭部を中心として述べることとする.図1は以上のような観点から,ガストリンの生理を総括してみたものである.
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