今月の主題 新鮮脳卒中
治療
脳卒中の輸液,栄養補給
下条 貞友
1
1慈恵医大・上田内科
pp.66-67
発行日 1973年1月10日
Published Date 1973/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204562
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脳血管障害治療の目的はすでに傷害された局所の神経機能が脳の本来保持する修復機転によって回復するのを最大限に補助することにある.この意味で輸液療法はむしろ副次的な役割を果たすに過ぎないが,病巣の修復を営む周囲健常脳組織機能が円滑に作働するためには,適正な水・電解質バランスが必須条件となる.したがって輸液療法の成否はときに脳血管障害の予後を左右する重要な因子といえよう.輸液理論の詳細は成書にゆずり,本稿では主として急性期の輸液を中心に臨床的な問題に焦点をしぼってその概要を述べる.
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