ある地方医の手紙・5
何でも食うわい,どうせ死ぐだもの
穴澤 咊光
1
1穴澤病院
pp.2078-2079
発行日 1972年10月10日
Published Date 1972/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204486
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W先生.
私が一番憂うつになるのは,外来で,経口糖尿病薬などではコントロール不能の,老耄した老人の糖尿病の患者をみるときです.彼らにいったいどうやって糖尿病の食事療法というものを説明してよいかわからないからです.とくに郡部から来た爺様婆様になると,交通信号の意味さえわからないような人さえいるほどで,こういう人々にカロリーの,糖質の,低血糖の,といってもわかるはずがないのです.
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