カラーグラフ
腹腔鏡と肝生検―肝の組織像と肝表面の変化との対比—腹腔鏡検査が有効な症例
兼高 達弐
1
1東京逓信病院・消化器科
pp.1696-1697
発行日 1972年8月10日
Published Date 1972/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204412
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肝疾患の形態学的診断においては,肝生検のほうが腹腔鏡よりも各肝疾患固有の所見を的確にとらえうるために,重要視されているようである.しかし,腹腔鏡にも特有の良さがあって,腹腔鏡の補助なしでは診断が確定しえない場合がある.また,最終的には肝生検標本の検討によって確定診断がなされたのであるが,実際は腹腔鏡所見があったために診断が可能であった例もある.肝生検像と腹腔鏡所見を対比して,典型的な例をあげるとかなり多数の実例を必要とするので,ここでは腹腔鏡がたいへん有効であった実例,あるいは必要と思われる疾患について簡単に述べる.
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