今月の主題 黄疸
カラーグラフ
肝生検の組織化学
市田 文弘
1
,
野本 実
1
,
渡辺 俊明
1
,
上村 朝輝
1
,
高橋 達
1
1新潟大学医学部第三内科学教室
pp.614-616
発行日 1985年6月15日
Published Date 1985/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912585
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肝疾患の診断に関する最近の進歩はめざましいものがあり,血中の各種酵素をはじめとする血液生化学検査法,A型およびB型ウィルス肝炎に関連する各種ウイルスマーカーの測定,免疫学的には血中の自己抗体の測定やリンパ球を用いた細胞性免疫の検索,腫瘍マーカーの測定,超音波検査法,シンチスキャン,CT,血管造影などの各種画像診断法などが広く用いられるようになってきた.これらの診断法を選択して施行することにより,疾患の存在診断は容易になり,また質的診断もある程度可能になった.しかしながら,慢性肝疾患においては病変の推移は肝生検による組織所見がもっとも有力な情報を与えてくれるものであり,また最終診断は組織所見によらなければならない肝疾患も多い.ここでは臨床的立場から免疫組織化学も含めいくつかの組織化学的問題をとりあげてみた.
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