特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
IV.肝・胆・膵
2.血中ビリルビンの異常
低ビリルビン血症を示す疾患—頻度および臨床検査成績との相関
富田 仁
1
1京大・中検
pp.1087-1089
発行日 1972年7月5日
Published Date 1972/7/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204211
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京大病院の統計から
血清ビリルビンの正常値は,Meulengracht黄疸指数5以下とされていて,高ビリルビン血症(黄疸)に関する文献は著しく多いが,低ビリルビン血症に関するものは、ほとんど見ない.わずかに柴田教授1)の臨床生化学診断法に,黄疸指数の減少は,身体の消耗または栄養不良を反映すると記載され,最近ではフェノバルビタール使用中のてんかん患者血清に,低ビリルビン血症が見られるとの文献2),その他薬剤の影響の文献3)がある程度である.しかしながら検査室にて観察していると,非常に色のうすい血清が,尿毒症などでみ見られるので,それに関する統計を行なった.
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