免疫学入門
Ⅲ.免疫反応の調節機構
鈴木 秀郎
1
1東大第1内科
pp.375-379
発行日 1972年3月10日
Published Date 1972/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204036
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前回は免疫細胞の活動の結果認められるもっとも重大な反応,すなわちつくられた血中抗体の性質を中心としてのべたが,今回はかかる免疫反応の調節機構を中心としてのべる.
同一の抗原刺激に対する免疫反応において,同一種属でも,各個体により著しい差が認められることは昔から有名である.たとえば高度純系(遺伝的に単一に近いある系)のマウスやモルモットは同一の免疫反応を示し,他の純系のそれとは明らかに反応に差がみられる.このことは免疫反応が遺伝的な要素によってかなり強く規定されていることを意味している.
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