治療のポイント
老年者の輸液
飯田 喜俊
1,2
1淀川キリスト教病院内科
2阪市大
pp.1066-1068
発行日 1971年6月10日
Published Date 1971/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203719
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老年者に輸液を行なうとき最も大きい問題となるのは,これらにおいてはストレスや感染症などに対する抵抗力が弱くなり,心・肺・腎・内分泌などの機能も低下し,通常はさほど問題とならぬ程度の量・スピードの輸液によっても過剰負担になったり,あるいは反対に量が不足することによって容易に体液の異常をきたしやすくなることである.老年者においては細胞内液量の減少と全体K量の減少がみられる.また,輸液の安全限界がせまくなることが多いので,これらに注意して輸液を行なわなければ医原性の症状をきたすことになる.
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