各科のトピックス 眼科から
有機燐農薬眼病
石川 哲
1
,
宇尾野 公義
2
,
瀬川 昌也
3
1北里大眼科
2東大第3内科
3東大小児科
pp.510-511
発行日 1971年4月10日
Published Date 1971/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203587
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有機燐およびカルバメート系農薬(以下「P」と略)は,強力なコリンエステラーゼ阻害剤でBHCなどの有機塩素系農薬とともに殺虫剤として全国で大量に散布されている.わが国の「P」散布量は世界一であり西ドイツ等の10-15倍も使用(単位耕地面積当たり)されている.今回紹介する有機燐眼病もその害の氷山の一角に過ぎない.また農薬による疾病も1農村にとどまらず,食品に残留してどんどん都市に入り,また飲料水にも残留するので,本症は都市の中央部でもどんどん患者が増え続けている.
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