Editorial
胆石症の移り変わり
三輪 清三
1
1千葉大内科
pp.271
発行日 1971年3月10日
Published Date 1971/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203525
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胆石症は胆道系疾患中最もしばしば遭遇する疾患であり,14世紀の頃Gentlevon Fuligno氏が屍体で発見したのがはじめだということである.以来,本疾患は臨床的にも特徴ある疝痛,黄疸,発熱などが主症状であるので古くから注目されてきた疾患である.したがって欧米はもちろん日本においても多くの研究業績が発表されている.
その成因については古くから炎症説,胆汁うっ滞説,新陳代謝説,自律神経失調説,アレルギー説などいろいろいわれているが,今日まだ全く解決されたわけではない.しかし胆石の生成には胆汁内の膠質の安定の変動がきわめて関係の深いことは今日一般にみとめられているところであるが,前記の原因が単一でなくいくつか重なって起こることも考えられる.
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