診断のポイント
尿路感染症—起炎菌の決定
黒川 一男
1
1徳大泌尿器科
pp.173-175
発行日 1971年2月10日
Published Date 1971/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203495
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まず宿主と細菌の相互関係を把握する
感染症は細菌と宿主の相互関係によって種々の様相を示すもので,両者の関連を無視し,一方を重視することは誤りである.ややもすると細菌側のみに目を奪われてしまうきらいが多いことにまず注意しなければならない.
元来,尿路は無菌の状態が正常であり,膀胱より上部の尿路は通常の状態では細菌は存在しない.しかし,ときには膀胱に長時間細菌が何らの障害を起こすこともなく存在していることも少なくない.
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