診療所訪問
納得のいく診療を求めて—東京都渋谷区・菅診療所を訪ねて
pp.1090-1091
発行日 1970年6月10日
Published Date 1970/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203243
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開業にふみきった動機
本誌 先生は長い間,大病院(関東逓信病院)の内科部長をつとめられて,停年をまたずに開業にふみきられたわけですがその動機とでもいったことについて,なにかおありだったと思うのですが……
菅 病院の部長時代の仕事というのは,医局員の指導と外来診療が主だったわけですけれど,病院に勤めている間から,1人の医師として,どうにもならないあきたらなさを感じていたわけです.外来は患者が多すぎるし,病気でない患者もたくさん来る,それから病室の患者とも間接的にしか接触できないということで,医者と病人とのコンタクトが非常に少ない,保険診療は医療を歪めるだけでなく,医学そのもののあり方まで歪めてしまう結果をみるにつけて,なんとか自分で納得のいく診療はできないものかと考えたわけです.
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