臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
治療篇
X.尿道留置カテーテルと膀胱洗浄のやり方
西浦 常雄
1
1岐大泌尿器科
pp.971-974
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203208
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下部尿路(膀胱,前立腺,尿道)に障害があると,尿流が障害され,その影響は上部尿路におよび,両側水腎症から腎不全,尿毒症に進行する.さらに尿流停滞は尿路感染を誘発し,腎盂腎炎を起こして腎機能の障害を促進する.尿道留置カテーテルは尿流のバイパスを作り,下部尿路障害の影響が上部尿路におよぶのを防ぐことを主目的とし,膀胱洗浄はカテーテルに対する生体の異物反応として必然的に起こってくる膀胱炎の進展を最少限に抑える役目をもっている.
留置カテーテルは特別な場合を除き,あくまでも姑息的療法であることを銘記すべきである.
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