臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
診断篇
IX.運動器系疾患の診断技術
4.筋生検
木下 真男
1
1東邦大第2内科
pp.793-794
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203157
- 有料閲覧
- 文献概要
適応
筋障害の原因が神経原性か筋自体のミオパチーかを鑑別するには血清酵素検査,筋電図検査などが有用であることは周知のとおりであるが,これらの検査では多くの場合それ以上に疾患の診断に直接役立つような情報は得られない.それに対して筋生検による病理学的検査では単にミオパチーと神経原性疾患との区別のみならず,特殊な疾患を直接診断できる場合もある.生検の手技自体は比較的簡単であり特別な問題はないが,皮膚に切開創が残るのはやむをえないことであり,その点が患者の同意を得難いこともある.もちろんくり返して行なうのは特殊な場合に限られ,その点では筋電図検査の方がはるかに容易に行なえる利点がある.
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.