今月の主題 筋疾患とその周辺
検査法
筋生検—電顕レベルで明らかになること
福原 信義
1
1金沢大学医学部・神経内科
pp.228-234
発行日 1985年2月10日
Published Date 1985/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219611
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筋生検は日常診療ではしばしば行われる重要な検査であり,筋疾患の診断にはとくに欠かせない.骨格筋は構造上方向性をもち,収縮,弛緩という構造の変化する臓器であるという2つの特性を持っているため,検体処理に十分な注意が必要である.この点を無視し,他臓器と同じ扱いで筋生検を行い,得られるべき有力な情報がほとんど無にされている例が日常しばしば見聞されるのは残念なことである.本特集では,生検筋の光顕的検索については他の著者により述べられるので,ここでは電顕的検索でみられる所見に中心をおいて述べることにする.
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