Current Abstract
ジギトキシン療法のコツ—G.P., Nov., 1969
pp.643
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203099
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臨床家が個々の症例について,そのジギトキシン最適量を決めようとするばあい,現在利用しうる方法としては,ジギトキシンの血液濃度を左右する諸因子についての知識があるだけである.そのうちでも最も大切な因子,それは腎機能のいかんである.
ジギトキシンは代謝中,化学的変化をほとんど受けずに、腎臓によって体外へ排泄される.ジギトキシン・クリアランスとクレアチニン・クレアランスは,直接相関関係にあることがわかっているので,患者の腎機能が低下していれば,それだけジギトキシンの必要量は減少するりくつである.血液尿素窒素(BUN)の濃度が相当増加するまえ,すでに腎機能が半分以下に低下している,といったこともありうるのである.これは,記憶に値する事実である.
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