Current Abstract
湿疹患者の種痘—Pediatrics, Dec. 1968
pp.641
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203097
- 有料閲覧
- 文献概要
湿疹患者にルーチンの種痘をすることは,牛痘湿疹をおこす怖れがあるとされ,従来から禁忌とされてきたところである.今回,Kempeとその同僚は,牛痘の新しい弱毒株をもちいて,湿疹その他の皮膚病をもつ患者1009名に種痘を行なった.種痘は,皮膚多圧迫法または皮下注射法のいずれかで行なわれた.局所反応と全身反応および体温の最高上昇は,正常な個人に標準的牛痘ワクチンを接種した場合のそれとくらべて,相当に弱化していた.
こんにちまで検査した患者は,全員において,血清転換反応seroconversionが認められた.3カ月から6カ月後に牛痘の標準株で再種痘をしたが,反応に著明な修正が生じた.全身的な反応も,発熱反応も,まったく生じなかったのである.
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.