くすりの効きめ・12
われ幻の薬をみたり(3)—薬の正しい評価法
鈴木 哲哉
1
1実中研
pp.1468-1469
発行日 1968年12月10日
Published Date 1968/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202484
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ある日私の家のまえでたくさんの人がごうごうと文句をいっているのである."くだらんばかりでなくやたらに人を傷つける文章だ.もう書くのをやめろ".その後のほうでメディチーナの編集氏が人をかきわけてまえへ出ようとするが人が多くて出られないでいる.私がこんな夢をみたのはある中国の笑話を読んだからである.ある患者が医師にかかって大金をまきあげられたのにすこしも病気がよくならなかったのでしゃくにさわって子どもをやって医師の門前で罵らせようとした.ところが子どもは長い間たってやっとうかぬ顔をして帰ってきた.悪口をいってきたかと聞くと全然いわなかったという.それはまたどうしてだとたずねると,医師の門前は大声で悪口をいう人でいっぱいでどうしても人をかきわけてまえへ出られなかつたからだというわけである.
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