くすりの効きめ・6
非ステロイド性抗炎剤(2)
鈴木 哲哉
1
1実中研
pp.776-778
発行日 1968年6月10日
Published Date 1968/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202269
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それにしても海の向こうのリウマチ学者が,新リウマチ薬の効果判定は,プラセボかそのほかの抗炎剤と効力を比較し,しかもその投与法は盲検試験(どちらが新薬でどちらが対照薬かが,医師にも患者にも全然わからないような投与法)でなくては正しい結論が出ないことを,声をからして叫んでいるのに,わが国の学者たちが平気でそれを無視した方法で10年1日のごとく,でたらめな効果判定を発表しているのはどういうことだろう.これは要するに,一般臨床家の効果判定に関する論文を読む能力をみくびっているということで,もしだれもそんなくだらない論文は読まないといいだしたら,発表するほうでもすこしは考えるだろう.そこで,この機会に抗炎剤の効果判定の最低規準を述べておきたいと思う.
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