文献抄録
ジェット・インジェクターによるツベルクリン反応
木村 和郎
pp.772
発行日 1968年6月10日
Published Date 1968/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202267
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比較調査I 学童3000名以上について,慎重な管理のもとで,マントーの方法とジェット・インジェクターによる方法で,ツベルクリン反応を行ない,この両者を比較した.その結果,弱および中等度の反応(マントー反応で硬結10mm以下)を比較すると,かなりの相違がみられた.より強い反応の場合には,弱および中等度の反応のときよりもいくらかよく一致していたが,しかし,十分に満足しうるものではなかった.この原因として注目されることは,この器械が噴出する量と実際に皮内に注入される量との差および抗原の入る場所が,皮膚のなかで一定していないことである.
ジェット・インジェクターによるツベルクリン反応をひろくおしすすめするには,この方法の標準化についてさらに検討し,改良することが必要である.
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