診断のポイント
梅毒血清反応陽性—どこまで治療をつづけるか
水岡 慶二
1
1東大・中検・血清
pp.977-978
発行日 1967年7月10日
Published Date 1967/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201840
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一時,その姿を消していたTreponema pallidum(TP)がふたたび日本に現われ,新鮮な早期顕症梅毒患者の増加を惹起していることは,多くの報告によつて明らかなことである。梅毒という病気をすでに忘れかけていた臨床医家も多かつたことと思うが,梅毒をいつも頭の隅に思いうかべながら患者の診察にあたらなければならないような時代がふたたびやつてきていることに注意しなければならない。
ところで,梅毒と診断するのに欠かすことのできない検査法は,Wassermann反応という名前で総称されている梅毒血清反応Serologic Tests for Syphilis(STS)である。そこで,ここにはSTSが陽性に出た場合,その患者をどのように取り扱うのがよいかという点について述べてみる。
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