今月の主題
アレルギー性疾患—その考えかた
川上 保雄
1
1昭和大内科
pp.649-652
発行日 1966年5月10日
Published Date 1966/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201293
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アレルギー性のメカニズムにより発生すると考えられる疾患をアレルギー性疾患というわけであるが,近時アレルギー性のメカニズムにより発生すると考えられている疾患は非常に多数となり,十数年前とはその様相がいちじるしく変わつてきている。これは古くからアレルギー性疾患として取り扱われてきた喘息や蕁麻疹などの病気以外に,新たに膠原病とか自己免疫疾患というようなものがとりあげられるにいたつたためである。そして現在膠原病とか,自己免疫疾患にいれられる疾患は増加の一方であり,これがよりその範囲を狭めるべきものであるか,あるいはより広い範囲を包括することになつておちつくのか,いまのところはまつたく不明である。
そこでまずアレルギーの概念を述べ,ついで現在アレルギー性のものであると考えられている諸疾患との関連について言及したいと思う。
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