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救急医療の実態
S
pp.409
発行日 1966年3月10日
Published Date 1966/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201230
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厚生省と日本医師会は,交通事故,災害その他の原因によつて突発的に発生する患者の医療に欠くことのできない救急医療対策を確立するため,救急医療の現状を医療施設と救急患者の面から総合的に調査する救急医療実態調査を,昨年7月,共同で実施した。
この調査の結果によると,救急患者として診療をもとめた患者のうち,もつとも多いのは内科をはじめ各診療科の急患で全体の51%をしめており,ついで交通事故や傷害以外の原因による外傷の30%,交通事故の12%が多く,またこれらの救急患者はとくに日曜日に多いことが明らかにされている。なお,この調査は,全国の病院と診療所70,144施設を対象にして,これを訪れた救急患者の実態を調査したものであるが,このうち回答があつた37,281施設について集計されている。これらの医療施設が取り扱つた1日当たりの救急患者数は19,702人,つまり2施設に1人の割合で急患を処置している。これらの患者を発生原因別にみると,交通事故2,322人(急患の12%),傷害318人(2%),その他の外傷5,999人(30%),自殺74人(0.4%),中毒503人(3%),内科など各診療科の急患10,107人(51%)となつており,内科など各科の急患が半数以上をしめてもつとも多い。
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