器械の使い方
人工腎臓とその適応
南 武
1
1慈恵大泌尿器科
pp.374-376
発行日 1966年3月10日
Published Date 1966/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201222
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人工腎臓
人工腎臓とは一つの透析器械であつて,一種の半透膜であるセロファン管の中に血液を送り,血液がその中を通る間に,管の外側の灌流液の中に,透析しようとする物質を排除する装置である。
実際に用いられている装置の型式には種々あるが,もつとも普通の型はKolffのtwin coil kidneyである。わが国では,著者が本年初めに全国の大学および官公立の大病院に問合わせた結果では,Kolff型が10台,慈大式が20台,その他の型が約14台使われている。そこで,Kolff式のを簡単に説明しよう。透析する管は図1の如く,2本のcellulose tubeがファイバァーグラス・スクリーンの中に巻き込んであり,その両端がおのおの一つの管につながれ,それが動脈および静脈と連絡させるようになつている。これらは全部消毒して滅菌した袋の中に納めてあり,必要に際してただちに使用できる。
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