Japanese
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手術手技
腎臓破裂の手術の適応と手術方法
Injuries to the Kidney and its Surgery
南 武
1
Takeshi Minami
1
1東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室
1The Chief of the Department of Urology, The Jikei University School of Medicine
pp.995-1003
発行日 1973年12月20日
Published Date 1973/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201726
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はじめに
腎破裂の手術の適応を決めるためにはまず腎損傷にはどんな種類とどんな程度のものがあるかを知つていなければならない。種類はしばらく措いて,程度についてのべる。
分け方には種々あるが,臨床症状およびレ線所見から当てはめやすいという点と実用的であるという点で,比較的簡単なSpenceらの分類に従つて話を進めていくことにする。第1図のごとく第1群(原著ではMinor Fracture)は腎実質だけの小裂創,あるいは腎盂あるいは腎杯の粘膜にも少しの裂創ができた,あるいは被膜下出血程度のもので,終始保存療法で治り,かつ後遺症も残らないもの。また第3群(Shattered Kidney)はショックの治療をつづけながら腹部単純,IVPをとり,用意のでき次第手術しなければならないようなひどい例である。しかし,この第3群の手術はほとんど腎摘に終わることが多いので,ここでは第2群(Major Fracture)を対象としての手術手技を主として述べることにする。
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