診断のポイント
解離性大動脈瘤
渡辺 昌平
1
1千葉大内科
pp.1805-1807
発行日 1965年12月10日
Published Date 1965/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201094
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解離性大動脈瘤は,珍しい疾患であり,近年まで,これを救う積極的手だてはなかつた。しかし,現在,血管外科のいちじるしい進歩に伴い,根本的に修復手術を行なうため,早期に,確診を行なう必要があるようになつた。
解離性大動脈瘤は病理学的に,中膜の病巣性変性過程(壊死)を起こし,そこに,内膜の裂け目から,血液が浸出,ないし,流れ込みをきたし,血管の周囲は中等度,ないし,高度に増大し,縦裂きを生じる。したがつて真性大動脈瘤と区別して,dissecting haematomaともいえる。
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