グラフ
超音波診断—乳がん
和賀井 敏夫
1
1順大第一外科
pp.177-179
発行日 1965年2月10日
Published Date 1965/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200678
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近年超音波の診断的応用がいろいろ研究され,臨床的にも用いられるようになつてきた。超音波を用いる診断の特長は,軟部組織を分析することにすぐれており,また人体にまつたく害がないなどの点であり,新らしい生体の映像法として注目されるようになつた。現在頭蓋内疾患,肝胆道疾患やその他の多くの疾患とくに腫瘍が超音波診断の対称として研究されているが,ここで紹介する乳腺疾患とくに乳がんの診断はその代表的なものである。
超音波診断の原理として現在最も多く用いられているのは反射法(パルス法)である。これは超音波パルスを体内に発射して種々の組織から反射する超音波の反射波(エコー)を受信してブラウン管にあらわし,この像をみて診断する方法である。乳がんの診断には通常,超音波断層写真法(Ultrasono-tomography)が用いられている。
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