グラフ
トロンボテスト
藤巻 道男
1
1東京医大中央検査科
pp.180-182
発行日 1965年2月10日
Published Date 1965/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200679
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臨床的応用
肝疾患において各種の凝血因子が減少することが知られており,肝機能検査法の一つとしてトロンボテストが用いられている。また心筋硬塞,狭心症,リウマチ性心疾患などいわゆる血栓塞栓疾患の治療および予防のためにも抗凝血薬療法(クマリン系,インダンヂィオン系)が一般化されている。
これらの状態においては凝血因子とし第II因子(プロトロンビン),第Ⅶ因予(安定因子),第IX因子((PTC),第X因子(Stuart因子)が減少する。したがつてこれらの4つの因子の減少を総合的に測定する方法がトロンボテストである。また血友病A型(第Ⅶ因子欠乏症)では正常値を呈し,血友病B型(第IX因子欠乏症)では低値を示し両者の鑑別の補助的検査法にも用いられる。
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