治療のポイント
ビタミンB12
奥田 邦雄
1
1久留米大内科
pp.1019-1020
発行日 1964年10月10日
Published Date 1964/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200507
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はじめに
ビタミンB12の治療的用法について,従来の悪性貧血の治療のみならず,最近の大量療法にもふれ,またB12の同族体,ことにhydroxocobalaminが従来のcyanocobalaminより優れる点について述べる。
ビタミンB12はそもそも悪性貧血の治療薬として肝臓から取り出されたものであり,ビタミンの中でもつとも微量,すなわちμg(γ,1/1000mg)単位でその生理的作用が論じられる。成人1日の食物からの摂取量は数γであり,B12欠乏による悪性貧血などに対しては1日数γの注射でも効果が認められる。
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