特集 ここが知りたい循環器診療―パールとピットフォール
知っておきたい検査のポイント
健康診断でみつかる心電図所見
髙橋 尚彦
1
1大分大学医学部循環器内科・臨床検査診断学講座
pp.1620-1623
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107743
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
パールとピットフォール
◎胸部誘導(V1~V3誘導)におけるR波増高不良(poor R wave progression)をみた場合,まず,陳旧性前壁中隔梗塞を疑う.
◎健常人でも,時計方向回転(clockwise rotation)でR波増高不良を呈する場合がある.
◎V1誘導で高いR波,R/S>1をみた場合は,まず右室肥大をきたす病態(肺動脈性肺高血圧症や先天性心疾患)を疑う.
◎次に陳旧性後壁梗塞を疑う.後壁梗塞には下壁梗塞を合併することが多いので下壁誘導(Ⅱ,Ⅲ,aVF誘導)に異常Q波がないか確認する.
◎健常人でも,反時計方向回転(counter clockwise rotation)で同様の心電図所見を呈する場合がある.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.