特集 糖尿病患者を診る―治療と兼科のポイント
併存疾患からみた治療と兼科のポイント
【精神疾患】
向精神薬の血糖コントロールへの影響
飯嶋 寿江
1
,
麻生 好正
1
1獨協医科大学医学部内科学(内分泌代謝)
pp.1476-1480
発行日 2014年8月10日
Published Date 2014/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107706
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ポイント
◎未治療の初発統合失調症患者は,一般人口に比し,糖尿病の有病率が高い.
◎向精神薬,特に第二世代(非定型)向精神薬によって高血糖を発症することがある.
◎クロザピン,オランザピンでは,糖尿病性ケトアシドーシスを発症して死亡した例があり,糖尿病がある場合,投与禁忌となっている.
◎向精神薬を投与する際,投与前に糖尿病発症のハイリスク患者であるかの評価と,投与後の定期的な体重,血糖,HbA1cのモニタリングが重要である.
◎向精神薬による重症低血糖の症例が報告されており,念頭に置く必要がある.
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