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rt-PA静注療法を巡りシンポジウム―第31回日本脳卒中学会総会
pp.793
発行日 2006年5月10日
Published Date 2006/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107582
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さる3月19~20日,横浜市において第31回日本脳卒中学会総会(会長:児玉海雄 福島県立医科大学脳神経外科教授)が開催された.2005年10月に,発症3時間以内の超急性期脳梗塞に対してrt-PA(遺伝子組換え組織型プラスミノゲンアクチベータ)静注による血栓溶解療法が認可された後の初めての総会とあって,同薬を巡ってさまざまな議論が繰り広げられた.
発症3時間以内にrt-PA静注を開始するためには,検査などの時間も考え,遅くとも発症2時間以内には医療機関に到着していなければならない.しかし現状では,さまざまな理由で受診までに時間がかかり,適応除外となるケースが少なくない.また,頭蓋内出血の既往などにより投与禁忌となるケースも多い.ミニシンポジウム「rt-PAを用いた急性期治療」では,複数の医療機関がシミュレーションを行った結果,過去のデータからは,rt-PAが適応可能なのは全体の数%程度と想定された.
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