特集 内科医のための皮疹の診かたのロジック
皮疹の種類とその発症機序
膨疹
秀 道広
1
1広島大学大学院医歯薬保健学研究院皮膚科学
pp.802-807
発行日 2014年5月10日
Published Date 2014/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107530
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ポイント
◎膨疹の診断には皮疹の時間経過の把握が大切である.
◎視診上も組織学的にも,表皮の変化はない.
◎真皮ではさまざまな程度の炎症細胞浸潤が起こるが,器質的変化には至らない.
◎特発性の蕁麻疹の膨疹では種々の程度にリンパ球,好中球,好酸球が浸潤し,遅延性圧蕁麻疹では好酸球,蕁麻疹様血管炎では好中球が多く浸潤する.
◎積極的にアレルギー性であることを示唆する膨疹の特徴はないが,ほかの皮疹の有無と膨疹の性状から,ある程度まで病型を絞り込むことはできる.
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