書評
心臓弁膜症の外科 第2版
渡邊 剛
1
1金沢大学心肺・総合外科
pp.981
発行日 2004年6月10日
Published Date 2004/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107497
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ご存じのように編者の新井達太先生はSAM弁の考案者として知られる,弁膜症はもちろんのこと日本の心臓外科の泰斗である.
本書の初版刊行は1998年の2月である.第2版序文にあるように,第28回日本心臓血管外科学会総会の図書展示で発売され,完売してなおback orderをかかえるほどの好評を博したということである.従来,心臓弁膜症に対する外科治療の,特に手技を中心とした日本語の教科書はほとんどなかった.この好評は,いかに多くの外科医が実践的な弁膜症の,しかも日本語の教科書を熱望していたかという証左であろう.第2版はその後5年を経て,多くの新知見,新たな術式の開発などを踏まえて大幅な改訂が行われたものである.初版時には普及していなかったstentless valveや大動脈弁輪拡張症の外科治療,僧帽弁温存手術,Maze手術,そしてRobot支援手術などが追加され書き改められている.
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